こんにちは!
滋賀県近江八幡市で、
創業天保元年から6代続く石屋、
兼子石材店の店主・兼子裕司です。
自己満足かも分かりませんが、
ものづくりが大好きで、42年間石屋をやってきたワシの経験と思いを書いているブログです。
お墓を建てるとなったら、
皆さんは完成までどれくらいの日数がかかると思われますか?
一週間?
二週間?
それとも一か月?
お墓本体を建てているところだけを見ると、
一日でお墓が建ったように見えることもあると思います。
でも実際には、
その前から工事は始まっています。
今日は、
「お墓は、完成までどれくらいの日数がかかる?」
について書いていきたいと思います。
ワシの場合、
お墓を建てる工事は、
出来れば一か月は見ておきたいと思っています。
ほんまのことを言えば、
二か月ぐらい欲しい。
「そんなにかかるの?」
と思われるかもしれません。
実際には、
三週間から四週間ぐらいで完成することが一番多いと思います。
ではなぜ、
ワシは二か月ぐらい欲しいと思うのか。
一番の理由は、
コンクリートです。
お墓を建てる時、
まず基礎工事をします。
土を掘って、
砕石を入れてしっかり地面を締め固め、
鉄筋を組んでコンクリートを流します。
でも、
コンクリートは流したらすぐに十分な強度が出るわけではありません。
コンクリートは、
約一か月かけて強度が出てきます。
ワシとしては、
出来るだけ時間を置いてから次の工事をしたい。
基礎の次は、
その上に囲いの石を据えていきます。
そして囲いの石を据えたら、
その中にもコンクリートを流します。
ここでもまた、
コンクリートの強度が出るまで時間が必要になります。
基礎のコンクリート。
囲いの中のコンクリート。
この二つのことを考えると、
本当なら二か月ぐらいの余裕が欲しい。
というのがワシの考えです。
もう一つ、
予定通りにいかないのが天気です。
お墓本体や囲いの石を据える日は、
ワシは天気予報を何回も見ます。
雨が降りそうなら、
基本的に据付工事はしません。
磨いてある石は、
雨に濡れると滑ります。
重たい石を扱っているので、
滑れば石を破損することもありますし、
ケガにつながる危険もあります。
それだけではありません。
お墓を据える時にはボンドも使います。
雨の中では、
ボンドがちゃんと付きません。。
そして何より、
雨の中で仕事をすると、
ワシは綺麗に仕上がらないと思っています。
だから、
お墓本体や囲いの石を据える時は、
何回も天気予報を確認して、
晴れの日を選んで仕事をします。
ただ、
コンクリートを流したあとに雨が降ってくることはあります。
コンクリートを流し終わって、
「大丈夫やろう。」
と思っていたら、
急に雨が降ってきた。
そんな時は、
「これはアカン!」
と慌ててシートを持って現場へ行き、
コンクリートの上にかけることもあります。
お墓を建てる工事は、
毎日現場へ行って仕事をすれば、
早く完成するというものではないとワシは思っています。
コンクリートの強度が出るのを待つ。
天気が悪ければ晴れるのを待つ。
待たなければならない時は、
ちゃんと待つ。
実際には、
納骨や法要などの予定もありますので、
三週間から四週間ぐらいで完成させることが多いです。
でも、
出来れば一か月。
本当なら二か月ぐらいの余裕を持ってもらえると、
ワシら職人としてはありがたいです。
お墓は、
早く建てれば良いというものではありません。
何もしていないように見える日でも、
実はその「待つ時間」がお墓を建てるために必要な時間なのかもしれません。