こんにちは!
滋賀県近江八幡市で、
創業天保元年から6代続く石屋、
兼子石材店の店主・兼子裕司です。
自己満足かも分かりませんが、
ものづくりが大好きで、42年間石屋をやってきたワシの経験と思いを書いているブログです。
お墓を建てる時、
まず基礎をします。
その基礎をするために、
土を掘っていきます。
では、
土は深く掘れば掘るほど良いのでしょうか?
ワシは、
「何センチ掘れば大丈夫。」
とは決めていません。
墓地によって、
土の状態も違えば、
墓地と通路との高さも違います。
今日は、
「お墓の基礎は、深く掘れば良い?」
について書いていきたいと思います。
お墓の基礎をする時、
まず墓地と通路の高さを見ます。
墓地が通路より低ければ、
それほど深く掘らなくてもいい場合があります。
逆に、
墓地に土が高く盛ってあると、
たくさん土を出さなければならない場合もあります。
もちろん掘って出た土は、
持って帰って処分です。
そして実際に土を掘ってみると、
土の状態も墓地によって全然違います。
例えば畑の土のような所。
掘った時の感覚で、
「これは転圧したら、よう下がりそうやな。」
と思うことがあります。
そんな時は、
転圧すると下がる分を考えて、
最初から思っている深さまで掘りません。
少し浅めに掘って、
いつもと同じくらい砕石を入れて転圧します。
すると、
思っていた所より下がることがあります。
反対に、
転圧してもあまり下がらない所もあります。
だから、
「何センチ掘れば良い。」
と一概には言えないんです。
そしてワシが、
地盤の状態を判断する時に見るものが、
もう一つあります。
それは、
周りに建っているお墓です。
何十年も前から建っているお墓が、
傾かずに真っすぐ建っている。
そんな墓地なら、
地盤の状態を判断する一つの材料になります。
反対に、
周りのお墓が傾いていたり、
沈んでいたりすれば、
「この辺りの地盤は少し気を付けた方がいいな。」
と考えます。
ただ、
お墓が傾いているからといって、
全部同じ基礎をするわけではありません。
どんな傾き方をしているのか。
周りのお墓の状態を見ながら考えます。
地盤に不安があると思えば、
砕石だけの時より深く掘ります。
そして栗石を入れて転圧し、
その上に砕石を入れて、
もう一度転圧します。
栗石というのは、
砕石より大きな石のことです。
それでも心配なくらい、
周りのお墓の傾きがひどければ、
地盤改良や杭を打つことまで考えます。
お墓の基礎というと、
「深く掘った方が丈夫そう。」
と思われるかもわかりません。
でもワシは、
ただ深く掘れば良いとは思っていません。
墓地と通路の高さを見て、
実際に土を掘って、
転圧した時の下がり方を考える。
そして、
周りに建っているお墓の状態を見る。
その墓地、その墓地に合わせて、
基礎のやり方を考えることが大事やと思っています。
42年間石屋をやってきて、
今まではこうやって、
自分の目と経験で地盤の状態を見ながら、
基礎をしてきました。
そしてこれからは、
希望されるお客様には、
地盤調査もオプションとして取り入れていこうかと考えています。
まだこれからの話ですが、
今までの経験も大事にしながら、
新しい方法も取り入れていけたらと思っています。
お墓が完成すれば、
基礎は見えなくなります。
でも、
その見えなくなる基礎をどうするか。
何センチ掘ったかだけではなく、
その墓地を見て、
その墓地に合った基礎を考える。
これも、
お墓を長く建てていくために、
大事なことやとワシは思っています。