岡崎の修業から帰ってきた頃

まだ中国製品も少なく、

精度が悪かったので、

工場で加工しては現場へ出る、

その繰り返しでした。

その頃は、親父と現場に行っていた。

親父にはお施主様から、

「ありがとうございます。」

「上手にしてもらって、ありがとうございます。」

など、いろんな言葉で御礼を言われとった。

もちろんワシにはそんな言葉をかけてくれるお施主様は少なかった。

今日は、

「42年間石屋をやって、一番うれしかった一言」

について書いて行きたいと思います。

創業天保元年 6代目 ものづくりが大好きな 兼子石材店 店主が書く 自分の想いと自己満足劇場のブログです。

若かったせえか、

キチンと仕事をやっていても、

「これで大丈夫か?」

って言われた事もある。

これは親父が若い時にも言われた事があると言っていた。

誰もが通る道なのか?

工場で彫刻仕事をしていると、

近所の方がよく見に来られていた。

その時は、

「上手につくるなぁ。」

ってよく褒めてもらった。

その頃に一番うれしかった言葉は、

体が悪くて廃業された石屋さんに言われた言葉。

「上手に道具を使うなぁ。」

って言われた事。

この人は、

うちの親父が、

「何でもできる、滋賀県で一番上手な石屋さんや。」

ってよく言っていた。

そう言うすごい腕の職人さんに言われたから

余計に嬉しかった。

うちの親父とも仲がよく

よく仕事の手伝いあいをしていて、

ワシも小さい時から良く知っていた。

それから年が過ぎ

「ありがとう。」

は言われるようになったけど、

この前のブログに書いた、

「いい仕事をされると聞いたんで、お地蔵さんを作ってもらえませんか。」

って言われたこの言葉が一番嬉しかった言葉です。

いつかこう言われたいと思いながら

若い時から仕事をして来ました。

若い時はもちろん、

そんな事は

言ってもらえなかった。

彫刻を作っていても、

台に彫ってある自分の名前の方を気にしているお施主様もおられました。

もうそんな言葉を掛けてもらえる事は無いのかなって、

思っていただけに、

メチャメチャ嬉しかったです。

手を抜かずに作り続けてきて

ほんまに良かったと思いました。

何でも一生懸命しないといけませんね。

これからも一回でも多くその言葉が聞けるように

努力していきたいと思います。

死ぬまで勉強です(笑)

そして、一つでも多く「頼んで良かった」と思ってもらえる仕事を残していきたいです。

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