お墓の正面の文字。
色んな言葉や文字がある。
それと一緒の様に、
彫り方も色々ある。
地方によっても違いがあります。
今日は、
「お墓の文字は、深く彫れば彫るほど良い?」
について書いて行きたいと思います。
創業天保元年 6代目 ものづくりが大好きな 兼子石材店 店主が書く 自分の想いと自己満足劇場のブログです。
ワシの住んでいる関西では、
文字の彫りが深い。
文字の縦線なら、
その線の横幅以上に絶対に彫る。
例えば横幅が3センチなら、
深さは最低でも4センチは彫る。
関西でも場所によっては5センチ位彫っている所もある。
うちの親父も文字を彫ると、かなり深い方でした。
そんな文字ばかり見ているので、
地方に行って色んな文字彫を見ると、
「彫りが浅いなぁ。」
と思う事がよくある。
普段から深い彫りを見慣れているので仕方ない所ですが、
さて深くても良いのでしょうか?
ワシは、
「深すぎるのはどうかなぁ。」
って思っています。
理由はお墓だとタオルで拭いたりします。
その時にタオルが文字の細い部分に引っ掛かり、
石が欠ける恐れがあります。
例えば「田」と言う字。
この文字を彫ると、
四つの四角形が残ります。
まだ「田」は良いのですが、
この四角形がもっと小さな文字もあります。
表面が小さいのに深く彫ってしまうと、
上に書いたように欠けやすくなります。
これは職人にしか分からないと思いますが、
キチンと彫ってあると、
深すぎなくても綺麗に見えます。
うちの親父も癖なのか、
「ワシの字は深すぎる。」
と、自分で言ってました(笑)
でも年を取って来て、
段々と深さが浅くなって来ました。
人間同様、文字も元気がなくなって来るのでしょうか(笑)
ワシも親父ほどではないんですが、
彫りが深い方だと思っています。
何とかこの頃はましになって来ました。
文字を彫る時に、
色んなポイントがあるんで
そこさえキチンと彫っていれば綺麗に見えます。
末永く使って行くお墓です。
文字は正面の一番よく見える所に彫ってあります。
いつまでも綺麗に見えるのが一番良いのではないかと思っています。
そう考えると、文字は必要以上に深く彫らない方が良いと思うんですが、
ワシの職人魂がそれを許してくれない所もあります。
欠けにくく長持ちする方を取るか、
深く綺麗に彫る方を取るのか
難しい所です。
どちらにしても
浅すぎてもダメ。
深すぎてもダメ。
石や文字の大きさを見ながら、
綺麗に見えて、欠けにくい。
そのちょうどいい深さを考えて彫るのも、
職人の仕事だと思っています。