石で出来たお墓は
「何十年、何百年持ちます。」
って、よく書いている。
石は硬くて長持ちする。
でも本当にそれだけの期間お墓が持つのでしょうか?
今日は職人目線から、
「お墓がどれくらい持つか」
書いて行きたいと思います。
創業天保元年 6代目 ものづくりが大好きな 兼子石材店 店主が書く 自分の想いと自己満足劇場のブログです。
今でも残っている文化財級の石燈籠。
鎌倉時代の物もあります。
その石と同じような条件であれば、
それくらい長く残る可能性は十分あります。
それにその燈籠と今のお墓では作業工程が全然違います。
文化財級の燈籠の時代、
もちろん電動工具なんかない時代です。
ノミや色んな道具をセットウ(かなずち)で叩きながら加工していくのです。
どうしても石の表面に負担がかかり、
出来上がった時は綺麗でも、
少しずつボロボロとして来ます。
でも長年の雨風に当たり、
表面が風化し、自然な風合いになって行きます。
それで今まで残っているのです。
それに比べて今のお墓。
全部機械で切っています。
しかも水をかけて切っているので、
石の表面が熱で焼けません。
加工しなければいけない所も、
昔の様にノミを叩いて作ると言う事も無く、
色んな電動工具を使って加工しているので、
石の表面への負担が少ないため、
昔よりもきれいな状態を長く保てると思います。
しかし磨きのツヤはいずれ無くなると思います。
お墓はずっと外にあります。
太陽の光で焼けてきますし、
雨や風が当たります。
昭和40年代に建てられたお墓のツヤは
ワシら石屋が見れば、
ツヤはかなり落ちてきています。
今はその時の磨きの機械と性能も違うので
今のお墓はその時のお墓よりはツヤも持つとは思います。
柔らかい石を使わない限り、
ツヤは落ちてきますが
そのままの形でお墓は残って行くと思います。
どんな状態で残るかは分かりませんが、
古い燈籠や色んな石が残っています。
それと同じようにお墓も残って行くと思います。
ワシが生きている間に、
磨きのツヤが完全になくなるお墓を見る事は、
まずないと思います。
でもどんな風になるのか見てみたいです。
絶対に見れませんが(笑)
石そのものは何百年も残る可能性がありますが、
一番先に変わるのは磨きのツヤです。
でもどれくらい先になるか分かりませんが、
磨きのツヤが無くなったお墓を見て、
「汚いお墓やし新しく立て直そうか。」
って言うような時代が来るのでしょうか?
ワシは当然いませんが、
その頃も、お墓を大切にする文化が残っていてほしいと思います。