
創業天保元年 6代目 兼子石材店 ポンコツ店主が書く 自分の想いと自己満足劇場のブログです。
一般的に石屋の仕事は?
と言えば、やっぱり「墓石」というイメージかと思います。

でも石屋と言うのは石製品を全般に扱う仕事です。
庭に使う自然石は造園屋さん、それ以外の加工してある石製品は石屋の仕事です。
今でこそ中国製品が大量に入ってきて、石屋関係なしで色んな所で販売していますが、
昔は石屋が作ったものを他の業種の人達が買って行ってました。
石屋がいないと石の加工品は作れなかったのです。
その中でも一番の製品が燈籠だと思います。

親父作
その昔、国内での製造が追いつかず初めは韓国、そして中国に作らせたと言う事がありました。

中国産
今にしてみれば自分で自分の首を絞めるような行為になってしまいました。
その他日本で作っている物はほとんど中国でも作られています。
精度は今一から全然アカンのまでありますが。
その他に石屋の仕事としては石積みの仕事があります。
これも今でこそ中国製品がありますが昔は「げんのう」と言う道具一丁で石を積んでおられました。

左がげんのう
ほんま綺麗に積んである石積みは匠の技です。
後は建築石材です。
昔の金持ちの家に行くと至る所に石が使われています。
一度お邪魔した家の昔の調理場の腰張りがすべて石、もちろん土間も石が使われている様な家もありました。
ワシもやってる石の彫刻もあります。

今でも石の産地には何軒かの彫刻石屋があります。
その他にもワシみたいに地方でやっておられる彫刻石屋さんもあります。
その他にも神社関係の仕事もあります。
とにかく石を加工して据え付けるまでが石屋の仕事。
今は加工が出来ない石屋もたくさんありますし、墓石しか扱わない石屋もあります。
そんなんは石屋と違う!
石売り屋です。
今は値段勝負という事が多く、ちょっとでも良い物が欲しいと言われるお客様がほぼいない。
加工の腕を見せる時もなく、値段で中国製品を売ってしまい作る事が無くなってきている。
若手の育成も難しい時代になってきました。
それでも加工する事を忘れずに若い石屋さんにも頑張っていって欲しい物です。
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