
創業天保元年 6代目 兼子石材店 ポンコツ店主が書く 自分の想いと自己満足劇場のブログです。
ずいぶん昔の話になるんですが、
もう20年以上前だと思います。
保育園の時の先生に墓石を購入して頂いた時の事です。
ワシは直接習ってはいなかったんですが、
弟は習ったことがある先生。
ですがワシの事もよく覚えてくれていました。
この頃はワシが仕事の話を聞きに行くことも増えてきた頃だったと思います。
昔話が弾み色々な事を喋っていました。
その中で先生が、
「ひろしちゃんにお墓して欲しいわ。」
って言って頂けたのはほんまにうれしかったです。
なんせうちの町にはもう一軒石屋がある。
先生も教えたかどうかは分からないけど
なんせ小さな町なんで知っておられたと思う。
そんな中でそう言ってもらえたのは
ほんまに嬉しかった!
この日は場所の確認と囲いの石の大きさを測って帰りました。
見積もりをもって後日先生の所に。
いつもの様に4,5種類の見積を持って行きました。
この先生の娘さんがワシの中学校の同級生。
小さい時にお父さんを亡くされていたのを知っていた。
女手一つで子供2人を育ててこられたのも知っていたので、
こんなん思ったらアカンと思うけど、
「国産の墓石は高いからアカンやろうなぁ。」
と思いながら先生の所に行った。
先生が見積もりを見て
「これにするわ。」
って言われたのが
「大島石の特級」

うちの店の大島石の特級は、
ほんまに大島石の中でも一番高い石を使っている。
国産の墓石はないと思っていたので、
ちょっとビックリしたんですが、
その後に先生が、
「生きている私らが贅沢させてもらっているんやし、ご先祖様にもこのくらいの事しとかんとアカン。」
って言われた。
なんかワシが「先生が国産の墓石はしなやろう」と思っていたのが恥ずかしく、
「ご先祖様の事をそこまで考えておられたんやなぁ。」
と思った。
ほんまに先生の言う通りやと思う。
ご先祖様は何にも言わないけれど、
そういう気持ちが大事やと思う。
自分の事ばっかりになってしまいがちやけど、
ちょっとでもご先祖様の事も考えて欲しい。
ご先祖様あっての自分ですから。

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