
創業天保元年 6代目 兼子石材店 ポンコツ店主が書く 自分の想いと自己満足劇場のブログです。
墓石を決めて頂き前字など文字彫の字や家紋も決めます。
墓石が納品され検品をして OK ならば文字を彫っていきます。
いつもワシは家紋から彫っていきます。
次に供物台の〇〇家と書いてあるのを彫っていきます。
その次は裏の建設年号とお施主様の名前。
最後に前字を彫っていきます。

今回は梵字が付いているので前字を彫ってから梵字を薬研彫りしていきます。
やげん彫りとは、漢方薬などの材料をすり潰すための道具「薬研」に似たV字型の堀底の事
昔はサンドブラストで文字を彫っている時にそのまま梵字も一緒に彫っていたんですが、いつの頃からか
「梵字やし薬研彫りにしよう。」
と思い、それからず~っと薬研堀にしています。
今はエアーハンマーと言う便利な道具があるのでありがたいです。
エアーハンマーのノミで形を作り、エアーハンマーのコベラで切って行って仕上げていきます。
今回は中国の黒龍石なんで硬いのと粘りが少ないのでコベラがすぐに切れ止むので何回も研がなければならず時間がかかります。
出来上がりがコレ。

写っている道具がエアーハンマー・付いている先がコベラです。

前回からこの梵字に金箔を入れるようにしましたので、全部段取りが終わってから金箔を入れます。
次にこれは岡崎から帰って少ししてからやっている家紋を彫った底と家紋自体をキチンと切って見やすいようにしています。
こんな説明では何の事だか分からないとおもいますが説明が難しいです。
仕上がりはコレ!


上の斜めから撮っている写真だと分かりやすいと思います。磨いてある面から彫って底になってる面に向かって真っすぐに切っています。
底の面に線が入っています。
こういう風にしておくと何時まで経っても綺麗にはっきり見えます。
なかなかここまでの加工をしている石屋さんは少ないと思います。
彫刻石屋で修業して覚えた技術の一つです。
この後供物台の〇〇家も同じ仕上げにしていきます。
緊張の連続です!(笑)
もうちょっと段取りがんばります!
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